フェルケール博物館オリジナル図録

お知らせ

気持ちの良いお天気の日が続きますね。

2ヶ月半の長い会期の展示となるフェルケール博物館ですが、残り会期があと2週間となりました。とても好評とのことで、みなさまに楽しんでいただけて私もとても嬉しいです。

今回の展示では「牧野宗則 風鈴丸 ふたり展」オリジナル図録を制作してくださいました。展示作品全てが掲載されております。そして牧野宗則につきましては、浮世絵の世界的な権威の太田記念美術館の主席学芸員の日野原健司先生が文章を寄せてくださいました。浮世絵の流れからの牧野版画の技術の高さや色彩表現の進化、ブロックス・アート®の希少価値についてわかりやすく書いてくださり、伝統は継続ではなく進化し続けることなのだと改めて感じることができました。

風鈴丸につきましては、人気の美術館ランキングにも入る青森県立美術館の学芸員の板倉容子先生が文章を寄せてくださいました。青森の棟方志功や川上澄生などが活動してきた流れや制作の経緯などと比較しつつ、風鈴丸の伝統木版画と現代木版画だけではない風鈴丸という流れを、とても新鮮な自由な観点で解説してくださいました。

私はどの団体や協会にも所属することなく、作家名をつけることで牧野宗則と親子だということもずっと表に出すことなく活動してまいりました。それは言葉で言うほど簡単なことではなくとても厳しいものでしたが、自分らしく自分のために制作したいと言ういわば自由のための(大袈裟に言えば)闘いの日々でした。もともとあまり闘争心や功名心のようなものがないのでマイペースでのんびりしているのですが、作家活動においては自分とは思えないほど頑張ってきたのではないかと思っています。

板倉先生の文章を読ませていただいた時、ああ、そうだったんだ、ととても清々しい気持ちになりました。風の吹く丘の上で黄色い花がたくさん咲いていて、遠くに山を見ているような感じがしました。(風鈴丸は自由でないと息ができなくなってしまう。だから頑張ってこれたんだな。間違ってなかったんだ。)そんな気持ちになりました。

素敵な文章をお寄せいただき、先生方には心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

とても良い仕上がりの図録です。ぜひ皆さまお手に取ってご覧になってくださいね!

また今回の展示では初めて、額装した状態ではなく和紙のままでの作品展示もいたしております。多色刷りの回数に耐えられるような独自の配分で越前和紙を手漉きで漉いていただいています。見えにくいですが和紙の角に透かしで風鈴丸の魚猫マークが入れてありますし、手漉きにしかない和紙の耳もわかります。人の手で制作されているものの美しさをより実感できると思いますので、そちらも注目していただけたらと思います。

会期は今月29日までです。ぜひお出かけください!

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